個人タクシーを運営するには

個人タクシーってどんなタクシーのこと?

街を走るタクシーを見ていると、社名表示灯に「個人」と書いてあるタクシーを見かけることがありますよね。
これは「個人タクシー」と呼ばれるタクシーで、その名の通り個人事業主としてタクシー事業を行っているタクシーです。

タクシーの運営には個人タクシーと法人タクシーがあり、法人タクシーはよく見かけるタクシー会社のタクシーです。
個人タクシーのメリットは、乗車の売上がすべて自分のものになるという点。

法人タクシーの場合、莫大な売上を上げたとしても、固定給とその売上に対する歩合率が計算され、それに則った形で給料が支払われますが、個人タクシーであればその日、その月の売上がすべて自分の収入となりますので、売上をたくさん上げるドライバーであれば、相当な収入が見込めるという仕組みになっています。

デメリットは、法人タクシーと違って固定給などの収入の保証がないので、売上が悪ければ収入もそれだけ低くなってしまうという点です。
これはどのような仕事でも自営業であれば同様のことがいえますね。

個人タクシーの開業については、地域によって開業条件が定められていて、それらを満たしていないと開業することができません。
例えば東京都の場合、開業する時点で35歳未満であること、また10年間同じタクシー会社でドライバーとして勤務していることなど、かなり厳しい条件が設けられていて、それらすべての条件を満たし、はじめて個人タクシーを開業することが可能となります。

個人タクシーの運営について

個人タクシーは、売上のすべてが自分自身の収入になりますが、その分タクシーの車体やガソリン代、オイル交換や車検などのメンテナンス費用など、業務における費用もすべて自分で負担しなければなりません。

雇用されていない個人事業主になりますので、税金や健康保険などもすべて自分で手配、支払いを行わなければならないなど、運営において大変なこともたくさんあります。
しかし、これまで法人タクシーである程度の売上を上げ、仕事に自信がある人は、経費を除いてもこれまでより高い収入を得られる可能性が高いので、やりがいはかなりあるのではないかと思います。

個人タクシーは自分の裁量がすべてになりますので、しっかり乗客へのサービスができる人、安全運転と地理情報に自信がある人が向いています。
法人タクシーで10年以上の経験があることは、ほとんどの地域で個人タクシーの開業条件とされているようなので、ベテランが多く業務においては心配なさそうですね。

個人タクシーは年齢が若い人のほうが、さまざまなことにチャレンジしやすいため、適しているといわれています。
独立を目指している人は、できるだけ早くタクシードライバーとして働き始めたほうがよいようです。