タクシードライバーの暗黙のルール

タクシー乗り場でのルールはきちんと守る

タクシードライバー業務には、暗黙のルールがあります。
もちろん、営業所内で決められている公式な決まりはたくさんありますが、タクシー会社は自分が所属している営業所だけではないので、ほかのタクシー会社との兼ね合いも大切です。
ただ他社とのやり取りには明確なルールが定められているわけではないので、暗黙のルールに則った業務を遂行しなければなりません。

もっとも顕著なのが、タクシー乗り場などの待機場でのルールです。
待機場とは、駅などによくあるタクシー乗り場などのこと指します。
日中は流し営業を行い、道で出会う乗客を乗せて送り届けるといった営業方法が有効ですが、終電後などは流し営業よりも駅で待機しているほうが、乗客を効率よく掴むことができます。

このとき、必ず前に車がいたとしたら、その前に待機するのではなく、後ろに待機して、前から順番に乗客を乗せるという暗黙のルールがありますので、必ず守らないとトラブルの原因となります。

乗客は一番前のタクシーから利用していきますので、どの乗客がどこまでの距離を利用してくれるかというのは、その時の運に左右される部分がとても大きいです。
前の乗客はかなり遠くまで利用するお客様だったとしても、自分は初乗り料金内で移動するだけの乗客かもしれません。
乗せてからでないとわからないというのは、ほかの会社のタクシードライバーも同じです。

ただし、乗客によってはタクシーチケットを利用しているなど、利用するタクシー会社を決めている場合があります。
そのため、一番前に待機しているタクシーが自分が利用している会社ではなかった場合、その次のタクシーに乗ろうとする可能性は大いに考えられます。

もし自分が後ろに待機していて、乗客が前のタクシーではなく自分のタクシーを利用したいと言ってきたら、まずは前のタクシーを利用していただくよう促し、乗客が理由を説明した上で自分タクシーを利用したいということであれば、前のタクシーにその旨を伝えて乗車させることはルール違反にはなりません。

ルールを守らないドライバー同士のトラブルが増加中

タクシー乗り場のような明確な待機場がある場合はよいのですが、タクシーの利用客が多いけれど待機場として整備されていないスポットもあります。
この場合、きちんと列になって待機していないことが多く、乗客は目についたタクシーを利用してしまうので、ドライバー間で乗客の取り合いになり、トラブルが発生してしまうことも少なくありません。

こうしたトラブルは乗客には何の関係もないことですし、利用者に不快感を与えるだけなので、待機場以外での待機は避け、きちんとルールを守って業務を遂行できる場所で営業を行なうのが懸命です。